2014年06月02日

山歩きでカロリー消費?

 五合目から富士山頂までの山歩きで消費されるカロリーは、フルマラソン以上になるそうだ。
 高尾山口から高尾山頂まで徒歩で往復する場合でも、服、靴、ザックの中身まで全部含めて体重60kgの人では、600kcal以上を消費する計算になる。
 ご飯2〜3杯分に相当するカロリーだ。
 格好のダイエット手段だということで、山歩きを始める人も多いことは事実だ。
 高尾を歩いていても、うれしそうにカロリーを使った話をし、その後の打ち上げの計画を立てている光景に良く出会う。

 山歩きでエネルギーをたくさん消費しようと思ったなら、やり方はいくらでもある。
 稲荷山や病院前コースを大股で体をゆすりながら駆け上がり、それを限界まで続け、意識が朦朧としたところで倒れ込む。
 そして意識が回復したらまた大股で駆け上がる。
 これを続ければ普通に登った時の数倍のエネルギー消費は簡単に実現できるだろうが、それは消費と言うよりも浪費というものだ。

 地球温暖化が危惧され、世界中で省エネが推進される中で、人間自身の活動に関するエネルギーだけは野放しで浪費が推奨される風潮はいかがなものかと思う。
 例えば山歩きと同じ移動のための道具である車や電車は、ハイブリットや回生制動技術の進歩で20〜30年前の半分のエネルギーで動くようになっている。

 ある程度の負荷をかけて新陳代謝を促すことは、体にとっても好ましい事だろう。
 しかし、がむしゃらに体を痛めつけて活性酸素を発生させ、その後の暴飲暴食の免罪符とするのは、どう考えても体がかわいそうだ。
 
 この際、山歩きも省エネに徹してみてはいかがだろう。
 目標の山に登るのに、いかに心拍数、呼吸数が少ない状態で達成するか。
 心拍数がある程度上がるのは仕方ないとして、呼吸数は普段の状態を保ったまま、いつまでも歩いていられるだろうか。
 ただのろのろと歩けばいいと思う人もいるかもしれないが、高尾山口から高尾山頂までノンストップでこれを続けるのは、初心者の場合、結構難しいと思う。
 コツとしては、勾配に敏感に反応し、少しでも急な登りがあれば、ためらわずに歩幅を縮めることだ。
 ちょうど、自転車で登り坂に差し掛かった時、ギヤを落としてお尻を浮かさないでも登るような要領だ。
 また、姿勢についても注意したい。
 背筋を伸ばし、常に鉛直方向に上体を向け、しかも上下、左右、前後のブレを極力少なくすることだ。
 こう考えると、省エネを追求した歩き方と言うのは、実は山歩きの理想としているものであることが分かる。
 普段、高尾などの低山で、省エネ歩きを実行していれば、いざ高い山に登った時も、安全や効率の面で、必ず役に立つはずだ。
 
 そんな歩き方では、思った通りカロリーを消費できないという人もいるだろう。
 それならば同じ省エネ歩きでもっと長い距離を歩けばいい。
 それでも物足りない人は?
 残念ながら、摂取カロリーを制限するしかないだろう。
 
 
 
posted by 高尾評論 at 19:37| 東京 ☀| Comment(0) | 山の常識を疑う | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月22日

山歩きの後は温泉?

 下山後の温泉は、酒とともに魅力的なものだろう。
 だがそれは、酒と同じように落とし穴がある事も確かだ。
 入浴と言う行為も、体内から水分を奪う。
 温泉旅館の脱衣所には、よく給水施設があり、水を飲んでから入浴するように書かれている。
 文字通り水を差すようだが、入浴行為も運動の一種と見て、温泉を畏れ、十分な休養と水分補給の後で入るようにしたい。

 
 もうひとつの落とし穴は、帰りに自分で車を運転する場合だ。
 山歩きで体の深部の温度を上げた後、入浴をすると、体の表面温度が上がり、それから徐々に深部の温度が下がる。
 そこに現れるのが眠気だ。
 だから、入浴は就寝の2〜3時間前にするのがいいとされている。
 電車で座って行けるのならば、心地よい睡眠になるのだろうが、車の運転中に睡魔が襲う可能性もある。


 
 
 さて、高尾山口駅の裏に、温泉施設ができる。
 本来はこの夏に開業する予定だったが、温泉の湧出確認に時間がかかり、来年春になった。
 何も地下何千メートルも掘削し、開業を延期し、その上入湯税を地方公共団体に支払ってまで、温泉にこだわる必要もないと思うが、そこは日本人のまじめさというか、温泉と言う言葉に弱いからだろう。


 高尾山口の駅近くに温泉施設ができるとなれば、混むことは必至だ。
 今でも、トレラン連中を中心に、下山後、バスに乗りなおしてかなり遠くの共同浴場、ふろっぴィに行く人は多い。
 しかも、高尾山口駅前の温泉は、建家面積を見る限り、そんなに大きな施設ではない。
 入場制限をかけるか、時間制にするか、料金を相当高くするのか、見ものではある。

 
 この際、山歩きの立場からこの温泉にお願いしたいのだが、開店の時刻を極力早くできないだろうか。
 何も湯船にお湯を張る必要はない。
 更衣室だけを開けてくれればいいのだ。
 高尾周辺を歩く人の中で、場違いな服装をしている人、余分な荷物を持っている人が余りにも多いからだ。
 脱衣場にコインロッカーをずらっと設け、着替えた後、身軽になって高尾の山を登れば、楽しさも倍増するだろう。
 山の格好をしてこなかった人には、レンタルの山着やザックや靴も用意しくれればなおいい。
 保証金を収めることになるだろうが、コインロッカーに今まで持っていたものをしまってあるので、そんなに高額にしなくてもいいだろう。
 但し、高齢者もいるので、脱衣所の暖房だけはがんがん効かせてほしい。

 
 もうひとつ、高尾評論がこの温泉に期待するのは、平日の夜だ。
 せっかく都心から近い山懐に温泉ができるのだ。
 仕事帰りなどに、ぶらっと寄ってみてはどうだろうか。
 山好きにとって、山歩きができなくても、満天の星と漆黒の尾根を見ながら露天風呂に入るだけで、山の雰囲気は満喫できるだろう。
 





posted by 高尾評論 at 21:26| 東京 ☔| Comment(0) | 山の常識を疑う | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月16日

山には酒?

 統計をとった訳ではないが、山歩きをする人で酒好きな人は多い。
 高尾評論の数少ない知人も、酒飲みはなぜか多い。
 ここの読者の中にも、山の酒を否定すると、いやな顔をする人がいるだろう。
 それを想像するのも楽しいので、敢えて述べることにしよう。

 高尾評論は、スキー場のレストランで昼間からビールを飲んでいる光景を、いつも苦々しく眺めている。
 改めて言うことではないが、飲酒スキー、飲酒ボードは、飲酒運転と同じように、自分と他人を危険な目に遭わすものだ。
 少しくらいならいいじゃないかと言うのなら、飲酒運転も同じだろう。

 山歩きもそうだ。
 運動をすれば、心拍数も呼吸も速くなるのは常識だ
 酒を飲めば、心拍数も呼吸も速くなるのは常識だ。
 相乗効果が働いて、その限度を超すと、命を落とすところまでは行かなくとも、せっかくの山歩きで健康を害すことになる。
 
 下りなら、心拍数も呼吸も速くならないからいいのか。
 山歩きの事故のほとんどは、下りで起きているのを御存じだろう。

 じゃ、下山した後なら飲んでもいいのか。
 山の本でも「酒は下山までのがまん」と書いてあるものもあるし、山歩きのリーダーが率先して反省会と称する飲み会を開くこともある。
 しかし、アルコールは脱水作用がある。
 今までの山歩きで干からびた身体にアルコールを飲ませたらどうなるか。

 山歩きの後の酒は、自分へのご褒美だという。
 頑張った自分へ感謝をするために、ここは派手にぱっと行こう。
 しかし、頑張ったのは、あなたの脳ではなく、足や内臓だろう。
 あなたの足や内臓は、あなたの脳の気まぐれに応えるため、今日一日、フルにこき使われたのだ。
 酒を飲むというのも、脳の気まぐれだろう。
 散々働いた内臓は、「やれやれ、これで休めるぞ」と思った矢先に、再びこき使われることになるのだ。
 
 あなたの周りでもいないだろうか。
 子供が文化祭や運動会で頑張って疲れ切った後、親どおしがどんちゃん騒ぎをし、子供たちは隅でつまらなそうにゲームに興じている。
 大きいプロジェクトが終わり、それまでこき使われた部下は早く家に帰りたいのに、打ち上げの幹事をやらされ、上司の説教を聞く羽目になる。

 高尾評論は、夕方の清滝駅付近の風景が好きだ。
 まだ薄明かりが残り、登山客や観光客が列をなして帰る中、商店街はシャッターを閉ざし、ひっそりとしている。
 昼間は散々、山を痛めつけているのだ。
 夜くらい、山は天狗やムササビの世界に返してやるべきだろう。

 酒で締めくくらないと、山歩きをした気がしないと言う人もいるかもしれない。
 それでも、試しに、下山後、まっすぐ家のそばまで帰り、外食でも家の中でもいいから、普段と同じものを食べて、そのまま床に就くことをお勧めする。
 例え、往復ともケーブル、リフトを使い、高尾山頂まで行くだけの行程だったとしても、質実剛健の山旅をしてきたと思いながら眠りに就ければ、高尾評論としては満足だ。












posted by 高尾評論 at 19:57| 東京 ☀| Comment(0) | 山の常識を疑う | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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