2013年02月07日

お金がないのに高尾

首都圏に住んでいる人にとって、高尾の山歩きは最もお金がかからない娯楽のひとつだろう。
新宿から高尾山口まで京王線で往復740円だから、映画を1本観るのより安い。

ケーブル、リフトは当然乗らない。
都心からならJRよりも京王を使う。
さらに交通費を削減したければ、陣馬山へ行くのに、陣馬高原下行きのバスに乗らず、藤野駅から徒歩という手もあるし、もっと健脚ならば高尾山口から往復もある。

信心深い人ならば、小銭をたくさん用意し、高尾山中に点在するパワースポットで有効に使おう。

首都圏の人が高尾に行って、意外にお金を落とすのが飲食代ではないか。
高尾山口から高尾山頂までの1号路にはいろいろと茶屋の誘惑があり、あちこち寄ると、出費はばかにならない。
帰りに打ち上げと称して飲み会をすれば、交通費の何倍ものお金がなくなり、いままでの消費カロリーは帳消しとなる。
うかい鳥山やうかい竹亭で打ち上げをすれば、交通費より一桁余分な出費も考えられる。

これらを節約するには、なるべく飲食物をザックに入れて持って行くことだ。
ある程度の山へ登る人なら、3食分をザックに詰め込み、1食目は行きの電車での朝食、2食目は山頂での昼食、3食目は非常用で場合によっては帰りの電車で食べるというのは常識だ。
その中で一番重いのは水分だから、これだけは現地調達という手もある。
高尾山麓から高尾山頂までは、東京都の水道水が引かれている。
塩素の含有量は分からないが、水道水でいい人は、空のペットボトルで用は足りる。

山道具を節約する方法はないだろうか。
これだけは安全と衛生に関係するため、高尾評論では勧められない。
ひとつ言えるのは、1品ずつ、十分に吟味し、自分の体形と山歩きのパターンに合うものを無駄なく買うことだろう。
もうひとつの節約方法としては、ある程度の山道具に出費するのは仕方ないと割り切り、その山道具を他のところへ転用するのだ。

山着なら普段着として使えばいい。
ゴアテックスの上着を着れば、雨の日でも傘なしでその辺を歩ける。
インナーはそのまま職場でも学校でも防寒着として着て行けばいい。
山用ザックも、大学生ならそのまま学校へ持って行っても全然かまわないだろう。
「そんなかっこ悪いもので、街の中を歩けるか」
というのなら、街の中を歩けるような山道具をあらかじめ選んで山でも使えばいい。
posted by 高尾評論 at 23:11| 東京 ☀| Comment(0) | 悪条件下高尾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月05日

雪の高尾

高尾で一番お勧めの時期は、真冬だ。
高尾も山なので、都心に積もる雪の量よりは当然多くなる。

ただ、日本海側が大雪になる西高東低の気圧配置の時は、ほとんど雪は積もらない。
冬型の気圧配置が緩み、前線が通過すると、どっと雪が積もることがある。

今年はちょっと例外だが、ふつう、1、2月の厳冬期よりも3月の方が高尾の積雪は多い。

高尾のどの辺が雪が多いかは、一概に言えない。
雪が降った直後は、標高の高い場所が一番雪が積もっていることが多いし、雪が降って大分経った時は、日が当たらない北側斜面に雪が残っていることが多い。

また、雪がなければ安心とは言えない。
雪よりも怖いのが凍結だ。
いつ、どこが凍結しているかも予想が難しい。
人通りが多い場所だから大丈夫と思っていると、そんなことはない。
踏み固められた雪が翌朝に凍結していることはよくあることだ。
よく凍結していると言われるのは、稲荷山コースの清滝からほんの少し登ったところと、琵琶滝からほんの少し霞台に登ったところだ。

雪道の歩き方のこつとして、よく「ペンギン歩き」がいいと言われる。
これは半分当たっていて半分外れている。
小股にして、足の裏全体を着地するようにというのは当たっている。
体重は、かかとよりもつま先に掛けるようにしよう。
しかし、その際、ペンギンのように上体を揺すって歩けば、体幹がぶれるため、転びやすくなる。
雪道の歩き方は、とにかく静移動、静荷重だ。

ただ、歩き方を工夫するだけで、雪の山道を安全に歩くのは限度がある。
手っ取り早いのはやはりアイゼンだろう。

4本爪の軽アイゼンから、12本の本格的なものまで売っているが、簡単なものが取り付けやすく、歩きやすいかと言えば、そんなことはない。
4本爪だと靴の裏の中央部にしかアイゼンがくっ付かないため、バランスを取るのは却って難しい。
本格的なものになるにつれ、設置面積が多くなり、滑りにくくはなるが、高尾の場合、余程のことがない限り、6本爪までで充分だろう。

アイゼンを持っていても、取り付けられなければ話にならない。
冬の高尾に行く前には、必ず山靴を履いて、その上からアイゼンを付ける練習をしておこう。
アイゼンの脱着は、速くできるに越したことはない。
山靴を履いたり、ザックの紐の長さを調整するのは、時間を掛けて納得できるまでやればいいのだが、アイゼンはそうは行かない。
アイゼンを履く場所は、いきなり雪や凍結個所が現れる地形的にも気象的にも厳しい場所が多い。
悪いことは言わないから、アイゼンの脱着だけは、事前に充分練習してきてください。

その代り、アイゼンを付けて、雪道をサクサク歩く快感は、やった人しか分からない。
多少の凍結個所も、ものともせず歩けるのは、アイゼンを付けた人の特権だ。

ただ、その快感と引き換えに、うんざりするのが使い終わったアイゼンをしまう場所が見当たらないことだ。
だいたいアイゼンを外す場所がどろどろの所だから、使い終わったアイゼンも泥がこびりついている。
汚いと言って、手で持ったり、ザックに括り付けるのは、刃物をさらして歩くことになるので、ビニール袋を何重かにしてその中に入れるしかない。

体を安定させるには、手も使った方がいいだろう。
といっても高尾でまさかピッケルは必要ないので、ストックになる。
ストックは1本用と2本用があるが、高尾評論は「山歩きは左右対称」というスタンスで行くので、ダブルストックを推薦する。
ストックの基本的使い方は、いつか別に述べたいと思う。
本来は足の軽減のために使うのだが、バランスをとるためにも使える。
posted by 高尾評論 at 19:30| 東京 ☀| Comment(0) | 悪条件下高尾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月06日

雨の高尾

 初めての人なら、高尾は晴れているに越したことはないだろう。
 そうは言っても、雨の日にも結構人が歩いている。
 ハイカーに限らず、人間は楽観的にできているものだ。
 降水確率が出ていても、自分が山に行くときは、どうしても低く見積もってしまう。

 本当は、高尾といえども山だから、八王子市内の天気予報よりも降水確率は高くなるはずだ。
 もし高尾山中に登るのなら、八王子市、相模原市緑区、あきる野市の天気予報を調べ、そのうちの一番悪い天気予報を採用するくらいがいいだろう。
 陣馬山よりも北や西に行くのなら、これに上野原市、檜原村の天気予報を追加し、5点の中で一番悪いものを基準にするくらいがいい。

 ケーブルを使って、とりあえず薬王院までということで、雨対策を全くしないのは良くない。
 気候と天気さえよければ、スニーカーとジーンズで陣馬高尾を全部縦走しても、全く問題ないことが多い。
 しかし雨が強い時、たとえ霞台から薬王院まで往復30分程度を歩くのでも、この格好ならば不便この上ないだろう。

 まず、高尾山中を歩いている人で気になるのは、傘を差している人の多さだ。
 山道で傘を差すのは危険なことは確かだ。

 危険ですぐに思いつくのは、片手がふさがっているから、転んだ時に手を付けないことだろう。
 確かにそうだ。
 だから、雨具がかさしかない場合は、転ばないよう、普段よりも歩幅を小さくとり、丁寧に歩く必要がある。
 といってもむやみに怖がる必要はない。
 怖がると腰が引け、よけい滑りやすくなる。
 また、肩に力が入っていると、滑った時、とっさの立て直しができなくなる。
 歩幅を小さくとるのは、体のブレを最小限に抑えることで、安定性を高めるためだ。

 もうひとつ危ないのが、すれ違いの時だ。
 傘がなければ問題なくすれ違いができる道でも、お互いが傘を差したまますれ違おうとすると、思わぬアクシデントが起こる。
 すれ違う相手に遠慮して、急いでその場を通り過ぎようとしたり、路肩に寄りすぎたりすることがよくある。

 では、雨具がなくて、傘も差さないとどうなるか。
 濡れてもたかが数十分だという考えもあるだろう。
 しかし、雨に濡れる時間は数十分でも、その後濡れた服のままで、数時間は過ごすことになる。
 場合によっては急速に体温が奪われ、低体温症にもなりかねない。

 やはり雨具を身に着けて登るのが無難だろう。
 それも百円カッパは、夏の高尾など、暑いし蒸れ、とても着られたものではない。
 できればゴアテックスの薄手の上下セパレートがほしい。
 上下合わせても重さはペットボトル1本以下、容積はペットボトル2本以下だ。
 正規に買えば目玉が飛び出すような値段かも知れないが、根気強く探せばトップが1万以下、ボトムが4千円以下で買える。
 トップはフードさえ被らなければ、結構おしゃれに着られる。
 防寒用にもいいだろう。

 雨は普通、歓迎されるものではないが、ちゃんとした装備をするのならば、雨の高尾も悪くない。
 山に霧はつきものだが、高尾のようにごく低い山では、なかなか霧に覆われることはない。
 谷間が霧に包まれ、その上に稜線が顔を出している高尾は、晴れた日よりずっと奥深く見える。
 そんな日は、無理をして遠くへまで足を延ばさなくても、高尾山中だけで十分深山へ来た感じがする。

 高尾評論が雨の日に高尾山中を歩いてきた時、分かったのは、以下のことだ。

1.尾根コース、沢沿いコース、斜面のコースに係らず、大量の雨が降っている時はどこも登山道が川状態になる。

2.稲荷山尾根、病院前コースは、傾斜は急だが、うまい具合に安定した岩があり、意外と滑りにくい。

3.その逆に滑りやすかったのが、4号路。
  特に、すれ違いの際、少し山側に寄っただけで、ズルッと行くことがある。
  谷に落ちたらかなりの事故になる。

4.1号路の舗装された下りも、歩き方が悪いとズルッと行く。
  尻餅をつくと痛い。

5.3号路のどんぐりの看板から2号路分岐までは、道が狭く、特に雨の日はすれ違いが困難な個所がある。

6.雷が鳴っているとき、稲荷山尾根、病院コースは避けるべし。
posted by 高尾評論 at 20:38| 東京 ☁| Comment(0) | 悪条件下高尾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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