2012年07月04日

初めての富士山

本当はお勧めできない初心者の富士登山

正直言って、高尾評論では、高尾の次に富士山に登ることは、お勧めできない。
あまりにも標高が違いすぎるからだ。

富士山頂は、日本の他の山々と比べても群を抜いて高いので、高山病になる人が多い。
高山病になるかならないかは、遺伝子的な要素が強く、根性や経験ではどうにもならない場合が多いのだ。
極端な場合、高尾山口から陣馬山まで、4時間で往復できるような強者でも、富士山で高山病に陥る人はいる。

一般的には山小屋で1泊か、徹夜で登って山頂でご来光だろう。

もちろん例外はあるが、富士山の山小屋は一般的には評判が良くない。
すなわち、料金が高い、すし詰め、食事がまずいなどである。
これにはもっともな理由もある。
富士山の山小屋の営業時期は7月から9月上旬までで、他の山域の山小屋と比べても極端に短く、その間に利益を上げないとならないからだ。

では、徹夜登山はどうかというと、睡眠不足と高山病が一度に重なり、体調にとてつもないリスクが生じることも覚悟しておくべきだろう。

とは言っても、みなさんの中でも、富士山を計画している人は多いはずだ。
首都圏からのアプローチの良さ、そして何と言っても日本最高峰という誘惑には、勝てないものがある。

もし今シーズン、富士山へ登ることが確実ならば、富士山の道具を早めに揃え、それを高尾で実際に使ってみるといい。

高尾での練習は、体を鍛える事ではない。
今シーズンに富士山に登るのならば、今から鍛えようとしても、もう遅い。
1度や2度行ったところで、そう簡単に体力なんてつくわけないのだ。

しかし、高尾で登り方、下り方のコツが少しでも分かれば、富士登山に大いに役に立つ。
また、富士登山の際に遭遇することを事前に予想し、対処法をある程度身につけておくことも必要だ。

富士登山では、登りで疲れ切ったらアウト、荷物が重すぎてもアウト、寒すぎたらアウト、暑すぎてもアウト、飲み物がなくなってもアウトだ。
アウトと言っても下山するだけで済むのか、レスキュー隊のお世話になるのかは程度によるが、高尾を歩くことで、富士登山を模擬するわけだ。

富士山に登るのと同じザックを背負い、富士登山用の靴を履いて、高尾を登ってみよう。
無理がない程度に、ザックの中身も富士山と同じものとし、着るものも暑くない程度に富士山用のものを着れば、なおいい。
富士山へ行くメンバーをみんな集めて、高尾領域を登ってみよう。

富士山の主要4コース、吉田口、富士宮口、須走口、御殿場口と、お鉢巡りは、いずれもいわゆる難所がない。
高尾の主要コースを難なく歩ける人ならば、天候に恵まれたという条件付きだが、技術的には問題なく富士登山ができるはずだ。

富士山は、高尾と違い、良い登山サイトがたくさんある。
それらを見れば、コースの選び方、持ち物、登り方、下り方など、自分に合ったものが見つかるはずだ。
高尾評論が中で最も勧めるのは、ちょっとマイナーだが、
「富士登山をしてみたい! 〜富士山頂に最も近いサイト〜」だ。


高尾評論では、富士登山を、高尾の山歩きと比較することで解説する。

富士山と高尾が決定的に違うのは、次の点だ。

富士山は標高差が大きい

難所がないといっても、登り、下りが延々と続く。
例えば高尾山口から高尾山頂までの標高差は、ケーブルを使わずに行くと400mちょっとだ。高尾山域で最も標高差が大きいのは、陣馬山登山口から陣馬山頂までだが、それでも650mちょっとだ。
富士山では一番標高差が少ない富士宮口からで1400mある。

高尾の登りくらいで心臓も呼吸もバクバクしていたら、富士山ではどうなるのだろう。
標高差が高尾の数倍ある富士山で、気合いや根性だけを頼りにそのペースで登れば、決して頂上にたどり着くことはできない。

下りも、ドスンドスンと降りてはいないだろうか。
高尾ならそれでも登山口まで何とか降りられるが、富士山の下り途中で膝を痛めれば、大変なことになる。


富士山は絶対標高が高い

高尾では決して起こらない高山病という問題がある。
高山病の症状や対処方法は、富士山の優秀なサイトにたくさん述べられているので割愛する。
しかし、明らかに高山病とは言えないにしても、普通の人なら、低酸素のため、歩く効率が悪くなるのは確かだ。

高尾での標高差400mが富士山の頂上直下だと200mくらいに相当すると思ってよい。

富士宮口の頂上である浅間大社奥宮から、富士山の本当の最高点の剣ヶ峰は、ほんとうに間近に見える。
実際、標高差は60mちょっとしかないし、このくらいの勾配は高尾でもいくらでもある。
しかし、この馬の背を高尾の要領で登ろうとすると、自分でもびっくりするくらい疲れる場合がある。

お鉢巡りは、反時計回りがいい。


富士山は樹林帯がほとんどない

富士山の主要4コースのうち、樹林帯があるのは須走口の麓だけで、あとはすべて丸裸の地面がむき出しになっている。

全山樹林帯の高尾でも、登っているときと止まっている時では、体感温度が全く違うのはすぐに気づくだろう。

富士山だと、日光の影響をもろに受けることになる。
ガスが出ていて雨が降っている富士山は、長袖の上に雨具を着ていても寒いのに、一旦日が照ると、Tシャツ1枚でも暑いことがある。
これに、登り下りの体感温度の差や、夜行登山の条件を加味すると、寒暖の差は大変なものになる。

それから、強烈なのが日光だ。
標高が高く、ただでさえ紫外線が強い上、それをよける場所もない。
高尾山で少し焼けるような人は、
厳重に日よけ対策をしないと、
やけど状態になるだろう。
posted by 高尾評論 at 21:00| 東京 ☀| Comment(0) | 富士山と高尾山 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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