2014年06月03日

1時間歩いたら10分休憩?

山歩きの本や山のホームページに良く書いてあることだ。
 これだと計算が面倒なので、もう少し算数のセンスがある本だと「50分歩いて10分休憩」と書いてある。
 高尾評論は医学の素養がないから分からないが、これは何かの根拠に基づくものなのだろうか。

 いずれにせよ、書いた本人を含め、山歩きする人がこれをどのくらい守っているだろうか、疑問だ。
 まさか、時計や携帯のタイマーで50分なり1時間をセットし、ベルが鳴ったらすぐに休憩する人はいないだろう。
 それでもグループ登山では、メンバーの体調をチェックする観点から、リーダーは定期的に休憩を取るようにしている。
 しかし、初心者が多いグループの場合、休憩時間を10分で切り上げるのは大変難しい。
 初心者の10分休憩と言うと、ザックを降ろしてドカッと座り込み、服を一枚脱ぎ、水を飲み、メールをチェックし、隣の人と一言二言かわし、さあ何か食べようかと思ったところで終わってしまう。
 ここでリーダーが「出発」と言ったら、メンバーから「鬼」と言われるだろう。
 鬼リーダーがいなければ、そうこうしているうちに、軽く30分は経過する。
 初心者登山で実際の行程が予定よりも大幅に遅れる原因としては、歩くスピードが遅いということよりも、休憩に時間を取り過ぎるケースの方が多いはずだ。

 そもそも、山歩きで休憩を取る意味は何なのか。
 疲れを取るためのものではないか。
 もし疲れがなければ休憩そのものが必要ないのではないか。
 高尾評論では、疲れない歩き方を理想としている。
 呼吸数は安静時と同じ、心拍数も極力上げない歩き方を良しとしている。
 上体はぶれず、肩に力を入れず、膝を柔らかく使い、余分な筋肉の疲労もなくすよう提唱している。
 となると、休憩はやはり、必要ないのではないか。

 そういう高尾評論自身も、少なくとも単独での登りは、標高差千数百メートル程度ならほとんど無休憩で歩く。
 途中で止まるのは、水分補給と体温調整くらいだ。
 大休止は、景色の良いところまで取っておくことにし、山行の前半はなるべく道草を食わないようにする。

 もちろん、少しでも気になることがあれば、確かめることは必要だ。
 靴の紐が緩んだとか、財布や弁当をザックに入れたか心配だとか言うときは、いったん止まって確認した方が精神衛生上もいい。








posted by 高尾評論 at 08:06| 東京 ☀| Comment(4) | 山の常識を疑う | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月02日

山歩きでカロリー消費?

 五合目から富士山頂までの山歩きで消費されるカロリーは、フルマラソン以上になるそうだ。
 高尾山口から高尾山頂まで徒歩で往復する場合でも、服、靴、ザックの中身まで全部含めて体重60kgの人では、600kcal以上を消費する計算になる。
 ご飯2〜3杯分に相当するカロリーだ。
 格好のダイエット手段だということで、山歩きを始める人も多いことは事実だ。
 高尾を歩いていても、うれしそうにカロリーを使った話をし、その後の打ち上げの計画を立てている光景に良く出会う。

 山歩きでエネルギーをたくさん消費しようと思ったなら、やり方はいくらでもある。
 稲荷山や病院前コースを大股で体をゆすりながら駆け上がり、それを限界まで続け、意識が朦朧としたところで倒れ込む。
 そして意識が回復したらまた大股で駆け上がる。
 これを続ければ普通に登った時の数倍のエネルギー消費は簡単に実現できるだろうが、それは消費と言うよりも浪費というものだ。

 地球温暖化が危惧され、世界中で省エネが推進される中で、人間自身の活動に関するエネルギーだけは野放しで浪費が推奨される風潮はいかがなものかと思う。
 例えば山歩きと同じ移動のための道具である車や電車は、ハイブリットや回生制動技術の進歩で20〜30年前の半分のエネルギーで動くようになっている。

 ある程度の負荷をかけて新陳代謝を促すことは、体にとっても好ましい事だろう。
 しかし、がむしゃらに体を痛めつけて活性酸素を発生させ、その後の暴飲暴食の免罪符とするのは、どう考えても体がかわいそうだ。
 
 この際、山歩きも省エネに徹してみてはいかがだろう。
 目標の山に登るのに、いかに心拍数、呼吸数が少ない状態で達成するか。
 心拍数がある程度上がるのは仕方ないとして、呼吸数は普段の状態を保ったまま、いつまでも歩いていられるだろうか。
 ただのろのろと歩けばいいと思う人もいるかもしれないが、高尾山口から高尾山頂までノンストップでこれを続けるのは、初心者の場合、結構難しいと思う。
 コツとしては、勾配に敏感に反応し、少しでも急な登りがあれば、ためらわずに歩幅を縮めることだ。
 ちょうど、自転車で登り坂に差し掛かった時、ギヤを落としてお尻を浮かさないでも登るような要領だ。
 また、姿勢についても注意したい。
 背筋を伸ばし、常に鉛直方向に上体を向け、しかも上下、左右、前後のブレを極力少なくすることだ。
 こう考えると、省エネを追求した歩き方と言うのは、実は山歩きの理想としているものであることが分かる。
 普段、高尾などの低山で、省エネ歩きを実行していれば、いざ高い山に登った時も、安全や効率の面で、必ず役に立つはずだ。
 
 そんな歩き方では、思った通りカロリーを消費できないという人もいるだろう。
 それならば同じ省エネ歩きでもっと長い距離を歩けばいい。
 それでも物足りない人は?
 残念ながら、摂取カロリーを制限するしかないだろう。
 
 
 
posted by 高尾評論 at 19:37| 東京 ☀| Comment(0) | 山の常識を疑う | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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