2013年10月25日

ヘビが苦手

 高尾のヘビについては以前も述べたが、それほど出現率が高いものではないし、怖い存在でもない。
 しかし、ビジュアル的に、どうしても寄せ付けない人が多いのも事実だ。

 絶対ヘビに遭遇しないように歩くのはどうするか。
 これに対する回答はないのが事実だ。

 一番遭遇確率が少ないのが真冬に行く事だ。
 ただ、積雪や凍傷など、それなりのリスクを伴う。
 
 シーズン中はどうするか。
 強いて言えば、10人以上の団体さんの後について歩く。
 団体さんが道の途中で止まれば、あなたも止まる。
 お先にと言われても固辞する。
 怪訝な顔をされるかもしれないが、ヘビに遭遇するよりは良しとする。
 それでも団体さんの見逃したヘビを見つけてしまう確率はある程度ある。

 団体さんと別れ、少人数で歩くこともあり得る。
 ヘビは耳が聞こえないし目も悪い。
 ヘビの方も気が付けば自分から逃げるのが普通だが、間に合わなくてばったり遭遇と言うケースも多い。
 せめてもの対策として、足をガンガン踏みつけ、地面を振動させれば逃げてくれる確率が高くなるだろう。
 しかし、途中でくたびれたり、膝を痛めてしまうリスクはある。

 
 この際、ヘビを見る練習をする対策もある。
 但し、人によっては逆効果になる可能性も高い。
 
 ヘビを見るのに一番いいのは、日本唯一のヘビ専門動物園、群馬県太田市にあるジャパンスネークセンターだろう。
 ただ、首都圏からだと高尾山に比べ、かなり遠い所にある。
 本番と練習が逆になってしまう。

 高尾山から一番近い動物園は多摩動物公園だが、ここにはヘビコーナーはない。
 東京都立の動物園として上野動物園と仕分けがされていて、ヘビは上野で展示されている。
 ただ、広大な多摩動物公園の敷地には、高尾山と同じ、8種類のヘビが生息している。
 去年の12月6日から今年の1月29日まで、特別にこれらのヘビを展示していた。
 と言うことは、この時期でもヘビは出る可能性があるということだ。

 首都圏でヘビを見るのに一番適しているのは、横浜の野毛山動物園だろう。
 無料だし、高尾山にいるアオダイショウやシマヘビが展示されている。







posted by 高尾評論 at 20:00| 東京 ☁| Comment(0) | 苦手別対処法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

乗り物が苦手

車酔いをする人にとって、山歩きはつらい作業だろう。
 普通、登山口まで入るのは、くねくねとした車道を車に揺られながら行く必要がある。

 その点、高尾は車酔いをする人にとってもやさしい山域だと言える。
 車酔いをする人でも、電車は比較的大丈夫だと言う人が多いだろう。
 高尾山中は当然のこと、陣馬高尾縦走路も北高尾山稜、南高尾山稜も、電車だけで行ける山域だ。

 一方路線バスは、どれも山間部のクネクネ道を通るので、つらい乗り物になる。
 特にシーズン中はかなりの混雑だ。
 特に高尾駅と陣馬高原下を結ぶバスは、長時間車中で過ごすことになる。

 乗り物酔いする人がバスに乗らざるを得ない時は、座るようにしたい。
 前後の車輪の間にある、前向きの座席がいい。
 できれば進行方向右側の窓側だ。
 左側通行なので、右側の方が景色の流れが緩く、目が回らない。

 電車でも酔ってしまう人は、やはり座席を確保したい。
 この場合、車両の中央部の進行方向左側としたい。
 電車は横向きなので、このほうが景色の流れが緩やかになる。
 ただ、京王線、中央線とも、線路はよく整備され、新しい車両を使っているので、乗り心地はいいはずだ。

posted by 高尾評論 at 19:58| 東京 ☁| Comment(0) | 苦手別対処法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

道迷い

 天気は快晴、展望も上々、体調はばっちり。
 あなたは快調に尾根道を歩いている。
 
 あなたは休憩所に差し掛かった。
 ベンチやその周りには、大勢の人が疲れた顔をして休んでいる。

 あなたは、駅を通過する特急列車の気分だ。
 悠々と、誇らしげに休憩所を通り過ぎる。

 しかし、どうも道の様子がおかしい。
 一応、踏み跡はついているのだが、どうもしっくり来ない。
 あなたは道に迷ったのだ。


 実は、これは、高尾評論自身が犯した道迷いだ。

 高尾評論が高尾の山歩きを始め、間もない時だ。
 場所は北高尾山稜、時期は11月下旬の3連休、紅葉がぼちぼち始まった頃だ。

 高尾評論はひとり、陣馬山から陣馬高尾縦走路を経て、堂所山から北高尾山稜に入った。
 時刻は12時過ぎだ。
 日は短いとはいえ、ちゃちな地図を見る限りは八王子城跡まで十分行ける時刻だと踏んだのだ。

 関場峠を順調に過ぎ、登り返しも気持ちよく進む。
 その先にちょっとしたピークがあり、ベンチを中心に20人近くが座っていた。
 静かな北高尾とは言え、さすがに紅葉の時期なので、こんなに人が出ているのだろう。

 ピークを左に折れ、緩い斜面を下って行く。
 踏み跡は充分にあり、枝にはピンクのリボンも結んである。

 何だか地面が柔らかくなった気がした。
 それでも、踏み跡はしっかりしているし、緩やかな尾根は続いている。
 
 そのうち、斜度はあまりなくても、道が崩れやすくなってきた。
 他に道がないか、慎重に見極めながら尾根道を下って行く。

 地図を開いてみると、どうみても北高尾山稜の縦走コースではない。
 しかし、もう元の場所に戻り、北高尾山稜を歩く気力はない。

 高圧線の下に出た。
 ちょっとした広場になっている。
 この道で大丈夫だろう。

 どんどん高度が下げる。
 しかし、この道のもろさは尋常ではないと思い始めた。
 それでも踏み跡を選び、慎重に下って行った。
 
 やがて、展望の良い所に出た。
 谷を隔てた向こうには、鉄筋の建物が1軒だけある。
 あれはくぬぎ沢橋にある老人ホームだ。
(現在は取り壊され、跡形もない)
 陣馬高原下までのバスで何度も通っているところなので、間違いない。
 あそこまでの標高差は70〜80mくらいだろうか。
 
 しかし、この先、どう見ても、道らしきものが見つからない。
 強引に下っても、バス道路は谷の反対側だ。
 かなりの水量を持つ案下川を渡渉するかもしれない。

 高尾評論はやっと後戻りをする決意をする。
 ここまで、10回以上、止まっては考え、また進むことを繰り返していた。
 そのため、道迷いを起こしたと思われる場所から1時間以上が経過していた。
 
 気を取り直し、元来た道をがんがん登ることにする。
 帰りは30分で元の場所に戻ってきた。
 
 ここにはもう誰もいなかった。
 ちゃんと見ると三本松山と書かれていて、八王子城跡への標識もあるではないか。
 先ほどはちょうど、ハイカーが道をふさぐような形で座り込んでいたため、高尾評論は何の確認もせずに道なき道を選んでしまったのだ。

 気を取り直して、高尾評論は八王子城跡へ向かい、北高尾山稜を歩きだした。
 高尾評論の第2のミスは、この先、一度も地図を見なかったことだ。
 その前にだいたいの地図は頭に入っていたため、今度こそ標識を見落とさないようにいけば、八王子城跡にたどり着けると思ったのだ。
 
 それなりに急いではいるが、北高尾山稜は、陣馬高尾縦走路のように平坦ではない。
 東に延々と続く尾根は、ピークを登り返しても、また次のピークが目の前に立ちはだかる。
 
 気持ちだけ急いでも、足がついてきてくれる訳ではない。
 だんだんスピードが落ちてくる。

 八王子城跡の山頂と思われるところに着いたときには、かなり暗くなってきた。
 東京の夜景が見え始めた。
 懐中電灯は持っていない。

 後は下りだけだ。
 高尾評論は走るように石段を下った。

 そのとたん、目の前の景色が急変した。
 足を木の根か何かに引っ掛けたのだ。
 そして、石段の鋭角の突起に左肩を思い切りぶつけた。

 数分間だと思う。
 声も出ないほどの激痛が続き、道のど真ん中で動けないでいた。

 石段の地面は冷たく、その上を吹く風は冷たい。
 このままではまずい。
 高尾評論は右手で左肩を抑えながら、ほとんど暗くなった道を下った。

 八王子城跡の管理事務所に着いたときは、完全に暗くなっていた。

 その足で、総合病院の救急外来へ直行し、骨に異常がないことを確認した。

 
 道迷いは、分岐点で良く起こるのは分かっているが、人や車がいると、どうしてもそちらの方は見ないで進むことになる。

 高尾山域で道迷いをしたという情報が一番多いのは、明王峠だ。
 陣馬山から陣馬高尾縦走路を景信山へ向かうつもりが、相模湖駅の方へ降りてしまうのだ。
 陣馬高尾縦走路は、斜め左の杉林の暗い感じがする方向へ進むのが正解だ。
 ただ、トイレに沿った明るい階段を下りたくなってしまうのだ。

 次に多いのが小仏峠で、景信山から来て、小仏バス停に下るケースが多い。
 陣馬高尾縦走路を行くには、廃屋の右側を通り、再び登るのが正解だ。

 その次に多いのが景信山頂で、やはり小仏バス停に下ってしまう。
 陣馬高尾縦走路を高尾山方面に行くには、直角に右折し、まず1軒目の茶屋の軒先の左を通り、次に2軒目の茶屋の右を通るのが正解だ。


 それから、よく言われることだが、迷ったら、又は迷ったようだと思ったら、とにかく引き返すことだ。
 たとえ上り坂でも、戻りに要する時間は思ったより短い。
 











posted by 高尾評論 at 19:52| 東京 ☁| Comment(2) | 予防安全予防衛生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月07日

滑落現場を見た

 当人の個人情報にも関わるため、場所と日にちは特定しない。

 高尾評論のすぐ前を下っていた人が、滑落事故を起こした。
 夏山のごく一般的なコースでの出来事だ。
 
 中年男性がふたりで下山していた。
 滑落事故を起こした人は、後ろの人だ。
 その人は、最初からおっかなびっくり下っていた。
 登山道がほんの少し急な勾配になると、体が後傾となり、スピードが落ちる。
 前の人は、後ろの人の歩きを意識していないようで、勾配に関係なく、一定の速度でどんどん下って行く。
 その結果、後ろの人は、勾配が緩くなると、速度を上げ、何とか前の人に追いつこうとする。

 本当は、不慣れな人と一緒に山歩きをするときは、不慣れな人を先に歩かせ、その人のペースで歩くべきだ。
 しかし、実際に、慣れている人と慣れていない人の技量の差が大きい場合、慣れている人が先頭を切って歩き、適当な場所で慣れない人を待っているというケースがほとんどだ。
 慣れている人はペースを乱されて、いらいらするから先に行き、慣れていない人は自分の下手な歩き方を見られたくないから後ろを歩く。

 だが、これが山仲間のやる事かと言うと、大いに疑問だ。
 慣れている人は、この際ゆっくり歩いて慣れていない人の歩き方を観察し、ついでに自分の歩き方もチェックする。
 慣れていない人は、恥ずかしがらずに自分の歩き方の悪い所を指摘してもらい、修正すべきものは修正する。
 こうでもしないと、いつまでたってもお互いの距離は開くばかりだ。


 道の傾斜がやや急になり、少しカーブし、なおかつそれまで谷側に生えていた草がなくなる所に差し掛かる前のことだ。
 後ろを歩いていた人は、へっぴり腰になり、手の動きも止まった。
 その場所はまだ、傾斜が緩く、直線で道幅も広かった。
 だが、その数歩先の急で登山道が細くなっている所に備え、前もって怖がる準備をしていたのだ。
 
 ちょうど急な所に入ったその時、案の定、その中年の男性は、後ろにゆっくりと滑った。
 ここまでは、高尾評論でも想定内の出来事だった。

 中年男性の体は尻餅をついたまま、やや急になった道を滑り出した。
 高尾評論は、中年男性が手を付いてブレーキをかけるのだと思っていた。
 
 しかしその後、高尾評論の想定外の事が起きた。

 中年男性は、手を降ろしたまま体に密着し、体も伸ばしきったままだ。
 そして道を外れ、谷側に向かって、滑落し始めた。
 谷側といっても、普通の樹林帯で、大小の木や草が生えている。
 傾斜は45度もない。
 少し手を自由にさせていれば、いくらでも掴むものはある。
 中年男性の滑落するスピードはどんどん速くなる。
 中年男性は、体を硬直させたまま、斜面を滑り続けた。
 ちょうど、ウォータースライダーで滑っている姿勢そのものだった。

 幸いなことに、ヘヤピンカーブを描いて回ってきた登山道がその7〜8m下にあった。
 それまで前を歩いていた中年男性の通路をふさぐ形で、何とか止まることができた。

 止まってから数秒後、滑落した中年男性は、我に返り、初めて手を使って起き上がった。
 幸い見たところ、大きい怪我はなさそうだ。
「いやあ、油断しすぎた」
 滑落した人はこう弁解した。
「本当だよ。ちゃんと足元見て、注意しないと」
 前を歩いていた中年男性は、滑落時点を見ていないのに、こう言った。

 あれは断じて不注意ではない。
 明らかに怖がりすぎて後傾になって滑り、更に体が硬直して手が動かなかったためだ。
 そして、滑り始めてからも、体の硬直は取れず、運命に従って、ただただ滑落していったのだ。
 
 確かに足元をよく見て、1歩ずつ丁寧に歩くことは、安全上、大事なことだ。
 しかし、必要以上に怖がると、体のバランスを崩し、却って滑ったり、転倒することになる。
 さらに体が硬直していると、その後の動作も取れなくなる。
 
 怖がっている人に、怖がるなと言うのは酷かもしれない。
 しかし、恐怖が恐怖を呼ぶような悪循環は断ち切らなければならない。

 とにかく、基本姿勢を保つことだ。
 基本の基本は、どんな場合でも、骨盤から頭まで伸びる線を、地球の軸と1本化することだ。
 そのほかの事は、他のネットを見ても、本屋で立ち読みをしても、すぐにたくさん出てくるだろう。

 とは言え、いざその場に立つと、そんなことはすべて忘れてしまう。
 というか、そんな姿勢のことなんか、どうでも良くなってしまうこともある。

 しかし、基本姿勢は安全上、一番大事だ。
 1歩1歩、決して急がず、自分が納得した上で、丁寧に歩くことだ。
 自分で怖いと思ったら、まずは立ち止まる勇気を持つことだ。
 そして、自分の姿勢、周りの地形、障害物がどこにあるかを見極め、自分の進むルートを冷静に判断する勇気を持つことだ。
 
 高尾評論が今まで滑落現場を見たのはこの1件だけだ。
 滑落は皆このようにして起こるものではない。
 怖がることで滑落するのは、例外中の例外だったかもしれない。

 それでも、この報告が、山歩きの中で、何らかの安全につながって欲しいと思う。







posted by 高尾評論 at 19:49| 東京 ☁| Comment(0) | 予防安全予防衛生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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