2012年09月23日

年長さん、核家族向き ―6号路から小仏城山を経て、相模湖へ―

 高尾に何度か行った親子連れに、もう少し遠くまで足を延ばすプランを考えてみた。
 子どもも個人差が多いため、お互いの技量が分からずにグループで行くには向かない。
 核家族で楽しむのもいいだろう。
 また、行きは高尾山口駅から登り、帰りは相模湖駅へ下るため、マイカーは向かない。


 高尾山口駅 9:00着

   ↓  6号路を歩く
  (沢沿いの道は動物が多い。石をひっくり返して飛び出して来た虫を捕まえながら登って行こう。

  高尾山頂 11:00通過(疲れたり飽きたりしたら、ここから1号路で下山)

   ↓  陣馬高尾縦走路を歩く(紅葉台、一丁平などの空いているベンチでお弁当)

 小仏城山 12:30通過(ここは頑張らせる)

  ↓  急斜面を下る。

 千木良  13:10通過(疲れたり飽きたりしたら、ここから相模湖行きのバスに乗車)

  ↓  徒歩

 弁天橋 13:30着(河原遊び)
     14:00発

  ↓  徒歩

 相模湖畔 14:40着(遊覧船、ボート等に乗る)

  ↓  徒歩

 相模湖駅 16:00頃


 行きは沢沿いの道、帰りは尾根道を通る変化のあるコース。
 途中のエスケープルートも確保されている。

 子どもは山頂に登ったという達成感に乏しく、山頂からの展望をゆっくり楽しむ意識も希薄だから、高尾山頂、小仏城山山頂で無理してお弁当にする必要はない。
 混雑した山頂の片隅で他人に遠慮しながらお弁当にするよりも、途中の空いているベンチで食べたほうが、いい思い出になる。
 小仏城山でお弁当にするのなら、相模湖に下る道のすぐ左側にある芝生がいい。

 小仏城山からの下りは、結構急だし、石が露出している箇所もある。
 子どもが怖がらないのなら、どんどん下らせよう。

 ケーブル、リフトを使わないので、待ち時間は気にしなくてもよい。
 但し、相模湖で遊覧船、ボートに乗るのなら、午後3時前に到着しておく必要がある。
 途中で子どもの気が済むまで遊ばせたいのなら、やはり早発が原則となる。

 遊覧船と帰りの中央本線の時刻、それに途中で動けなくなった場合に備えて千木良から相模湖駅までのバスの時刻は、メモるか、携帯ですぐ出るようにしておきたい。

 弁天橋を渡ったところの河原は、適当な大きさと形の石が多い。
 川幅が広く、適度な深さがあり、さらに淀んでいる。
 石投げで水切りをするには、最適な場所だ。

 このコースのうち、6号路と小仏城山から千木良へ下る道と弁天橋付近は、音が周囲の山にこだましやすい。
 親が恥ずかしがらずに率先して「ヤッホー」をしてみよう。







posted by 高尾評論 at 11:09| 東京 ☔| Comment(0) | 子どもの高尾デビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

年少さん、グループ向き -リフト、ケーブルで高尾山頂往復-

 一応プランを作っておくが、子どもの意思を尊重する事が大事かと、高尾評論では思う。
 以下のコースは、子連れで効率的、つまり時間や体力の無駄がなく、混雑のいらいらもなるべく避けるように作成した。
 しかし、山登りは効率だけではない。子どもの意見とうまく調整しながら山歩きをしてほしい。

 子どもの高尾山デビュー案として、リフト、ケーブルを使い、高尾山頂を往復するケースを考えてみた。

 高尾山口駅 9:00着

   ↓ 徒歩

 清滝駅   9:10着  
       9:30発

   ↓ リフト

 霞台駅   9:45着 (トイレ)(リフト上のトイレは比較的空いているので、ここで用を足しておく)

   ↓ 関東平野を見ながら1号路を歩く。

 浄心門   10:00通過

   ↓ 休憩を入れながら、4号路を歩く。途中、吊り橋を渡る

     日影沢合流点でお弁当休憩(なるべくここで食べたいが、おなかが空いていなければ山頂にする)
 
 高尾山頂  11:20着 (休憩)
       11:30発

   ↓ 休憩を入れながら、1号路を歩く。薬王院付近でおやつタイム

     分岐点では男坂を選ぶ。

 サル園   12:30着 (サル見学)
       13:00発
 
   ↓ 徒歩
 
 霞台駅   13:15発

   ↓ ケーブルカー

 清滝駅   13:25着(トイレ)

   ↓  茶屋でお菓子を買い、食べながら徒歩

 高尾山口駅 13:40着
 
   ↓  お昼寝タイム

 各駅

 混雑する時間帯よりも早く出発し、早く帰る計画を立てた。
 逆算すると、新宿発は8時になる。
 これよりも出発が1時間遅れると、リフト、ケーブルを待つ時間が増えるので、帰りが2時間以上遅れる可能性がある。
 トップシーズンだと、これでも混雑に捕まる可能性が高い。
 子連れだとマイカー利用も多いと思うが、駐車場の満車を考えると、さらに早い到着が必要になる。
 
 登りはケーブル、下りはリフトが常識であるが、敢えて逆とした。
 朝はリフトに新鮮な気持ちで乗れること。まだ疲れていないので、安全に乗れる。
 子どもは疲れると、リフトの上で一瞬にして眠ることがあるので、帰りはケーブルとした。

 行きに4号路の山道を歩き、親にとってのメインイベントである吊り橋での記念撮影に備える。
 記念撮影は、なるべく早い時間にしておくこと。
 疲れた子どもは写真を撮らせてくれないし、撮ったとしてもいい表情をしていないことが多い。

 このコースの欠点は、お弁当を食べる場所が少ないことだ。
 4号路の日影沢分岐点のベンチは、展望がないが文字通り日影にあり、気持ちがいいので、ここでお弁当タイムとした。
 ベンチの数は少ないが、高尾山頂よりはずっと空いている。
 蚊だけは注意して欲しい。

 高尾山頂でもお弁当を食べてもいいように、正午前に着くようなプランにしている。
 これでも混雑していれば、少し小仏城山方面に向かって下ったところにもまとまったベンチがある。
 ここもいっぱいなら一旦山を下り、さらに少し登りなおしたところに紅葉台という展望台がある。
 この辺で食べる方が、山頂の砂ぼこりの中で食べるよりはずっといいだろう。
 帰り道もお弁当に適当な場所はないのが実情だ。 
 でなければ、空いていそうな茶屋でお昼とし、お弁当は持ち帰る。

 下りは1号路を選んだ。子どもが眠くなった場合、おんぶ、抱っこして下るのには、舗装した道の方が楽だ。 サル園に入ることをちらつかせ、最後まで歩くように励まそう。
 
 霞台のケーブル山上駅で、混んでいれば整理券を発行しているが、待つ場所は限られていて、子どもは退屈するだろう。
 シーズン中の休日は、何と言っても早めの帰宅が有効だ。
 子どもが元気ならば、高尾山口まで1号路を歩いて帰る手もある。
posted by 高尾評論 at 10:55| 東京 ☔| Comment(0) | 子どもの高尾デビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

子どもと高尾

 子どもが小さい頃、この子たちと一緒に山に登ることを心待ちにしている山好きの親も多かったかと思う。
 子どもも個人差があるもので、4歳にもなれば、高尾山から陣馬山まで歩き通し、けろっとしている子もいる。
 とは言え、普通、子どもと山歩きする場合、それなりに気を使わなくてはならないのは事実だろう。

 子どもの場合、体力の配分ができない。
 頂上までの登りを一気に駆け上がったかと思うと、そこで疲れ果ててしまい、その後は一歩も動こうとはしなくなるのも、よくあることだ。

 もっとも、子どもは今日の山歩きの計画を聞かされていない。
 親が勝手にコースを決めているので、体力配分などできる訳がない。

 ある程度大きくなったら、分かる分からないに関わらず、地図と周りに見える山を見せ、今日はここからここまで歩くんだと説明するのもいいだろう。
 山歩きは、子どもも大人と同じ距離を歩く、親子平等の作業だ。
 子どもは親の後を単に付いてくるものとは思わず、同じ行程をとる仲間だと思おう。
 なるべく子どもの行きたい道を選び、子どもにも計画を立てさせよう。
 山は子どもの自立を助ける壮大な舞台となる。

 
 子連れ登山の場合、浅い山、つまりすぐに下山できるコースを選ぶとよい。
 3歳までならば、せいぜい高尾山中だろう。
 それも稲荷山尾根や6号路は敬遠し、1号路かせいぜい4号路あたりを歩くのが無難だろう。
 霞台まで行けば、あとはぐずってもケーブルかリフトを使えば良い。
 
 4歳以上で体力に自信があれば、陣馬高尾に挑戦するのもいいだろう。
 ロングコースだが、エスケープルートが豊富で、万一の際も対応が可能である。
 親の趣味に合わせて北高尾や南高尾へ連れて行くのはやめたい。
 
 山歩きのバッグはリュックサックが鉄則と前に述べたが、子連れの時は、そうはいかない。
 おんぶをする時、ザックは致命的だ。
 また必要なものを取り出す時にやたら時間がかかる。
 子どもと歩くと、おもちゃや食べ物や飲み物など、物を取り出す機会がやたらと多い。
 リュックサックを手で持ったり、片方の肩だけにかけるのなら、思い切って手提げバッグの方が便利で安全なことも多い。
 但し、手提げバッグは物の出し入れがスムーズにできるよう、余裕のある大きさのものにすること。
 両手が埋まるので、2つ以上は持たないようにすることだ。

 この先の目的を言って、子どもを歩く気にさせる手もある。
たとえば、
 各茶屋・・・「かき氷、食べようね」
 霞台・・・「お猿さんがいるよ」
 4号路・・・「吊り橋があるよ」
 6号路・・・「川があるよ」
 相模湖・・・「お船に乗ろうね」
 陣馬山・・・「お馬さんがいるよ」
 この中で、陣馬山の言い分は子どもをだますことになるので、高尾評論では責任持てない。

 子どもとの山歩きで思うようにならないのは、子どもだけで先にどんどん進んでしまうことだ。
 特に下りなど、すごい勢いでひょいひょい行ってしまうので、親はハラハラするだろう。
追いつこうと思っても、親はそこまで速く歩けない。
 結局、
「よく下を見て歩きなさい」
 などと後ろから怒鳴ることになる。
 確かに子どもは足元など見ていない。
 短い足を使って大人よりも速いスピードで下っていくのだから、1秒間に4、5歩を出しているわけだ。
 いちいち足元を確認し、問題なければその位置に足を置くことなど、意識しているはずがない。
 だが、怒鳴られている子どもの歩き方は、実に美しい。前傾姿勢を保ちながら、手をごく自然に振り、バランスをうまく取っている。
 足元など見なくても、足先に繊細なセンサーを働かせ、無理なく着地しているのだ。
 その点、危ないと怒鳴っている親たちの歩き方は心もとない。
子どもに追いつかなくてはならないと焦るほど、へっぴり腰になっている。
肩には思い切り力が入り、腕はガチガチに固まったままだ。
そして予想どおり、滑って尻もちをつく。

「ママー、どうしたの?」
 何か気配を感じた子どもが振り向こうとすると、親は転んだ姿を見られたくないので、
「いいから前見て歩いていなさい」
 などと言ってごまかす。
 子どもがどんどん歩くのは心配なのは分かる。
 事故を起こす確率もゼロではないだろう。
 しかしこういうことをする子どもは、山ではなくても、親のいないところでこの程度の危険は冒しているものだ。
 親の言うように、一歩ずつ足元を確認しながら降りたら、その子は山は怖いところだという感覚が植え付けられ、親のように体が硬直して、却って危ない目に合う可能性は高くなる。

 それから親にとって困るのは、子どもだけでどんどん進むことで、迷子になるのではないかと言うことだ。
「先に行くんじゃない」
ではなく、
「100数えたら止ろうね」
など、やさしい言葉が掛けられないだろうか。
posted by 高尾評論 at 10:44| 東京 ☔| Comment(0) | 子どもの高尾デビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月13日

高尾的北アルプス登山 ー唐松岳日帰り登山ー

この時期、高尾評論の中でも本記事のアクセス数が最も多いので、少し詳しく述べることにした。


唐松岳往復の概要

陣馬高尾を普通に歩けるくらいの人が、その感覚で、「北アルプス」と名が付く山へ登れないだろうか。
つまり、
1.山小屋での宿泊なし
2.朝食を食べてから出発可能
3.危険個所なし
4.日没前に確実に下山の条件を満たしている山はないだろうか。
 高尾評論の一番のお勧めは、八方尾根経由の唐松岳往復だ。
 もうひとつ、室堂から立山までのコースがある。
こちらの方が標高が高く、登山的には楽だが、扇沢からアルペンルートで4回乗り換えるため、シーズン中はアプローチに時間がかかるし、金額も往復8800円かかる財力登山になる。
普段高尾付近を歩いている人にとっては敷居が高すぎるだろう。

 唐松岳の標高は2696m、後立山連峰の鹿島槍と白馬岳という2大巨塔に挟まれた弟分であるが、北アルプスと言う日本の背骨の上に堂々と立っている山だ。
 山頂からの風景は、北アルプスそのものだ。
 正面に剱岳がでんと構えている。
 その下は、標高差2000mもある黒部渓谷だ。
 黒部ダムもほんのちょっと見える。
 槍ヶ岳、穂高岳、立山、そして白馬岳。北アルプスの主な山はほとんど見渡せるし、南アルプス、富士山、八ヶ岳、浅間、菅平、志賀、妙高、戸隠なども天気が良ければ同定できる。
 そして、東側の盆地がまたいい。
 松本平から安曇野、そして今登ってきた姫川流域の田園地帯が眼下に見える。

 コースは単純なピストンコースだ。
 登りと下りと別な道をとる方が楽しいかもしれないが、安全上はこの方が好ましい。
 というのは、登りに通った道を覚えているため、下りで道を間違える危険性も低いし、下りの所要時間もだいたい読めるからだ。
 取りつきの八方尾根の特色は、リフトを降りて、歩き始めたところから木がほとんどないことだ。
 途中、下の樺、上の樺という樹林帯が少々あるが、あとはずっと展望の良いコースなのだ。
 ということは、途中で引き返しても、苦労して登ってきた分の景色は堪能できるわけで、それまでの努力が水の泡とはならない。
 天下の北アルプスも、登山口の標高は意外と低く、最初は樹林帯を延々と歩くところがほとんどだ。
 八方尾根は例外的に景色が良い道なのだ。

唐松岳往復の実態

 ガイドブックや山の本を見ると、このコースはみんな、「1泊2日」になっている。
 実態はどうだろうか。
 シーズンの朝イチのゴンドラ乗り場は長蛇の列だし、黒菱平の駐車場もすごい混雑だ。
 あれを見ると、唐松岳へ登る人は軽く1000人を超えている。
 その人たちがみんな、唐松岳の唐松頂上山荘に泊まるとなると、山荘の収容人数350人ではとてもさばき切れない。
 ふとん1枚に3人が寝て、廊下まで使っても、はみ出す人が出るだろう。

 と言うことは、唐松岳の往復だけの人の過半数は、日帰りをしていることになる。
 山の本ではみんな1泊になっていて、実際は過半数の人が日帰りをしている。
 これはどういうことなのか。

 ひとつの理由として、山の本では、責任上、どうしても安全サイトに紹介してしまう傾向があるのだろう。
高尾評論のように遊びでブログを書くのとは違い、お金をもらって執筆する人は、日帰りでも登れますよと書けば、自称健脚で実力の伴わない人がその気になってしまわないか、心配になるのだろう。
むしろガイドブックで積極的に書いて欲しいのは、白馬大雪渓で落石が多いとか、槍の穂先で落雷が多いと言うことだが、そのようなことはその山域のマイナスイメージとなるので書くに書けないのだろう。

 もうひとつは、別に意識をしなくても、山小屋の肩を持つことになってしまうことだ。
 山小屋の仕事は大変だ。
 登山道の整備、場合によっては登山道の開拓までやっている。
 登山者には情報を提供し、適切なアドバイスをする。
 もし遭難者が出れば、率先して救助をしなくてはならない。
 これらを無償でやっているわけだから、山小屋に泊まるか、少なくとも何か買わないと、とてもやっていけないと思うのが人情だ。
 最近、山歩きの人口は増えているが、山小屋の収入は、それに比例して増えているわけではないのだ。

 山小屋の良さは、泊まってみなければ分からない。
 まず、何と言っても景色が素晴らしい。
 高い稜線に立って、日の入や日の出を見下ろしながら眺めることができる。
 夜は漆黒の山頂をバックに、かなりの近眼の人でも天の川がくっきりと見える。
 盆地の夜景もいい。
 富士山や丹沢の山小屋なら、首都圏の豪華な夜景も見られるだろう。
 それに、山小屋に泊まった人どおしで貴重な情報収集をとることができる。
 しかし、山小屋も空いていればそれなりに快適だが、休日はどうしても混むことになる。
 個室がある場所は別として、山小屋は相部屋が原則だし、混んでくると、1枚の布団に2,3人で寝ることもある。
 そうでなくても、初めての山小屋はいろいろと緊張することもあるだろう。
 よくブログなどでも一睡も寝られなかったと書かれていることも多い。
 せっかく余裕のある山歩きを楽しむために泊まった山小屋で、心身ともに疲れ果て、翌日の山歩きに支障が出るようでは困る。

 弾丸登山と言う言葉が流行っている。
 暗いうちに車で駐車場に乗り付け、すぐに山に駆け上り、1日中歩き回り、すぐさま駆け下り、車で立ち去る。
結局、山中にも、麓にも一円も落とさずに帰っていくのだ。
その間に遭難でもしたら、さらに迷惑がかかる。山の関係者にとっては嫌な連中だろう。
 山小屋に泊まり、花を見たり写真を撮ったりしながらゆっくりするのは、山歩きの形態のひとつだ。
 それと同じように、基礎体力とある程度の技術を身に着け、自信を持って歩くことも山歩きの形態のひとつだと思う。
 山歩きの世界では、体力と技術の向上という話は、あまり出てこないのが現実だ。
 しかし、自分のできる範囲で基礎体力をつけ、本やネットを調べながら技術を磨こうとすることは決して悪くはない。
 そのためには、普段、身近な高尾に登り、試行錯誤を繰り返しながら体力や技術の向上を目指すことも選択のひとつに入れておきたい。
そして、北アルプスに登る時は、普段高尾に登る時よりもほんの少し余裕を持った計画を立ててほしい。

唐松岳日帰り往復の条件

 話を八方尾根経由の唐松岳往復に戻す。
 ヤマケイのアルパインガイドで標準歩行時間は往復で6時間25分となっている。
 ちょうど、陣馬高尾縦走路を高尾山口から陣馬高原下まで歩くのと同じくらいの標準時間だ。

高尾評論の経験から、もう少し具体的に所要時間を比べてみよう。
高尾山口駅の改札口から陣馬山頂まで、ケーブル、リフトを使わないで3時間で登れる人を例にとる。
高尾山、小仏城山、景信山を巻いても構わないから休憩時間を含めてこの時間でこなせる人は相当な健脚だ。
この人たちなら、登山道で渋滞がなければの話だが、グラードリフト終点から唐松山頂まで2時間で登れるはずだ。
雷の予報が出ていなければ、白馬村の宿で朝食をゆっくり食べてから出ても、十分間に合う。


高尾山口から陣馬山頂まで4時間半かかる人は、どうなるのだろう。
昼食など、大休止をとらずにこの時間で歩いた人は、標準か、ちょっと速めな人だろう。
単純な比例計算で行けば、唐松岳山頂まで3時間で登れることになる。
だが、実際は3時間半程度かかるだろう。
唐松岳は北アルプス入門の山でいわゆる難所は1箇所もないが、ここは登りの連続なのが、陣馬高尾縦走路との一番の違いだ。
連続勾配を効率よく登るためには、足を着地する位置を的確に判断し、一定の速度を保ちながら標高を上げられるだけの集中力と心肺機能が備わっている必要がある訳で、その差が唐松岳の方が出やすいからだ。
帰りの時間も余裕を持つ必要があるため、宿の朝食はお弁当に替えてもらって、少なくとも朝8時半にはリフトの終点に着いているようにしたい。

高尾山口から陣馬山頂まで昼食なしで5時間以上かかる人なら、残念ながら唐松岳日帰りはあきらめたほうがいい。




八方尾根登山の注意点

 ただ、そんな八方尾根も良い所ばかりとは限らない。

 まず、何と言っても高山だ。
 天候が荒れた場合の怖さは、高尾山の比ではない。
 今まで半袖で登っていても暑かったのが、上着と雨具の2枚を羽織っても、まだ寒いということもある。
 風の強い日、唐松岳山頂付近は、小石が文字通り、飛んでくる。
 また、木がほとんどない八方尾根は落雷の直迎気を受ける可能性が高い。
 下山の時に頼りになるリフトも、雷や風の強い時は運休になってしまう。

 次に、北アルプスの人気コースである八方尾根は、渋滞が良く起こる。
八方尾根の渋滞は、高尾よりも悲惨だ。
絶対的な登山人口は高尾よりもはるかに少ないが、八方池から先は道が狭く、抜かせるところが限られているためだ。
それに、高尾と違い、20人、30人規模の団体が一列になって登っている。
この団体をごぼう抜きすることは不可能で、団体のリーダーが気を利かせて譲ってくれるのを待つしかない。
下りも同じことが言える。
山は登り優先だから、下りは延々と待っている必要がある。

 その次は、八方尾根のうち、下の樺よりも標高が低い場所にある岩の多くは、蛇紋岩という滑りやすい岩だ。
 谷川岳や尾瀬の至仏岳でも登山者を悩ませている岩で、人通りが多いところほど磨かれ、特に雨の日の下りはつるつると滑りやすい。
 と言っても、むやみに怖がる必要はない。
 滑りそうな岩はなるべく乗らないようにする。
 やむを得ず乗らないとならない場所にあるときは、岩の平坦な部分に足を乗せ、岩の斜面には乗らないようにする。
 後は、他の山道と同じように、肩の力を抜き、へっぴり腰にならず、堂々と下ればよい。

 最後に、子細な事だが、マムシがいる。
 普通、ヘビ嫌いな人は薄暗い樹林帯を嫌がる傾向にあるが、このように明るい尾根筋にもいるものはいる。
 基本的にはおとなしい動物であり、歩行中はほとんど問題がないと思うが、休憩をとる際、周囲を見渡し、お尻をつく所やその周りを一応確認してから座ることにしよう。
 これはヘビに限らず、クマやハチやヒルの被害から身を守るためにも重要な事だ。


八方尾根までのアプローチ

 首都圏からマイカーで日帰りも不可能ではないが、渋滞なしでも往復7時間かかることを考えると、少なくとも前日は八方地区に泊まっておいた方が無難だろう。
 高尾評論のテーマである「普段の生活と変わりない山歩き」という観点でも、首都圏を前日に出発し、夜中に駐車場に到着して仮眠することは避けたい。

  八方の駐車場は、燕岳登山の有明温泉駐車場、常念岳登山の一ノ沢駐車場などとは違い、朝遅くついても十分に駐車できるスペースはある。
 また、八方はスキーシーズン用に宿のキャパシティーが多いので、お盆や連休を除けば比較的簡単に予約できる。
 せっかく唐松岳に登るのなら、天気がいい日に限る。
 宿にこだわらない人ならば、出発前日くらいまで待って、天気がほぼ確定してから予約したほうがいい。  素泊まりならばひとり2千円から3千円台でも泊まれるところがある。

 但し、公共交通機関を使う場合、JRの特急や高速バスの指定券は早めにとっておいたほうがいい。
 キャンセル料は、JRは出発の2日前までが320円、発車直前までが料金の3割、高速バスは発車直前までわずか100円だ。
 天気予報が思わしくない場合、思い切ってキャンセルする勇気も必要だ。 
 
 八方尾根の取り付きには、麓からゴンドラとリフト2本を乗り継ぐ八方アルペンラインと黒菱平まで車で登りリフト2本で行く黒菱ラインとの2つの方法がある。

 公共交通機関なら、必然的にアルペンラインになる。
 八方インフォメーションセンターのバス停からゴンドラ乗り場まで徒歩10分弱だ。
 アルペンラインはゴンドラ乗り場に駐車場があるが、有料だしすぐに満車になるため、車なら八方第3駐車場から歩くのが無難だ。
 第3駐車場が満車なら、第2、第5、第6駐車場が利用できる。
 ゴンドラの往復券は、宿で買っておこう。
 八方地区の宿では1割引きになるし、ゴンドラの切符売り場で長蛇の列に並ばずに済む。

 黒菱ラインは本格的な林道だから、運転が苦手な人は勧められない。
 カーナビも、黒菱平を検索できないものが多い。
 道としては、八方インフォメーションセンターのある「八方」交差点から猿倉方面に車を走らせ、ちょっと行くと左に標識が出ている。
 その後も案内板は頻繁に出ているので迷うことはないと思うが、すれ違いの困難な箇所が多く、谷側もガードレールがついていない。
 所要時間は八方交差点から30分を見ておいた方がいいだろう。
 ゴンドラ、リフト代は、アルペンラインと比べると、正規料金で1800円安くなるが、ガソリン代、車の消耗、体力と集中力の消耗を天秤にかけると、どちらが得かは分からない。
 高尾評論としては、単独行なら、車好き以外はアルペンラインの方がいいような気がする。
 ただ、黒菱ラインのメリットとしては、最終リフトに乗り遅れた場合、冬ゲレンデとなる牧場を、徒歩で黒菱平まで下る方法が残されている。


八方尾根コース案内

 一番上のグラードリフトの終点が、八方池山荘だ。
 向かって左側の建物では、昼食が取れるし、宿泊もできる。

 尾根の左側に付けられた広い道が一般的だが、尾根上を進む道もある。

 一般用の道は、シーズン中は一般登山者も混じり、長蛇の列だ。
 7月を中心にニッコウキスゲが咲いている。
 やがて左側通行の木道となる。
 気の短い人は、右の木道に出て追い抜きを始める。

 尾根上の道は、かなりの急な傾斜を登ることになる。
 通行を控えるような看板が立っているが、場所によってはそれがなく、徹底はされていない。
 一般道があまりにも混んでいる時は、こちらの道の方がずっと快適だ。
 登山開始直後とは思えないほど、雄大な景色が広がる。

 両方の道が合流したところが第2ケルンだ。
 ここにチップ制のトイレがある。
 この先は、唐松岳山頂山荘までトイレはない。

 合流した後は、岩が敷き詰められた道を八方池に向けて登って行く。
 シーズン中はすごい混雑だが、道が広いので、この区間は追い抜きが比較的簡単だ。
 左にある大きな八方ケルンを過ぎ、急斜面をひと登りすると、八方池だ。
 
 八方池は、浅くてそれほど澄んでいなく、こう言っては申し訳ないが大きい水たまりのようなものだ。
 しかし、その背後にそびえる不帰の嶮の迫力はすさまじい。
 反対側には、平川を挟んだ遠見尾根の先に、五竜岳や鹿島槍が聳えている。

 大休止を取りたくなるところだろうが、先を急ぐことにしよう。
 時間が限られている時の山行は、まず目的地まで行くのが原則だ。
 帰り道、時間が余ったらゆっくりすることにしよう。

 八方尾根自然研究路は八方池までになっていて、この先は登山者専用の道と書かれている。
 とは言え、八方池から道がいきなり急になったり難所が現れたりする訳ではない。
 変わるのは、道が狭くなり、すれ違いに時間を要したり、追い越しができなくなることだ。

 まもなく下の樺という樹林帯に入る。
 樹林帯と言っても、明るい道で、ところどころで周りの山を見ることができる。

 一見、なんでもない道だが、ずり落ちたら大変なので、無理な追い越しを掛けるのは止めておこう。
 この辺で、唐松岳までの中間点となる。

 今度は、上の樺と言う樹林帯に入る。
 途中に扇雪渓があり、秋口でもまだ雪が残っていることが多い。

 ひと登りで丸山ケルンに出る。
 展望は申し分ない。
 不帰の嶮も、八方池で見るのよりも更に迫力が増している。

 この先は、ずっと展望の良い道を登って行く。
 唐松岳頂上山荘の手前の右側がガレ場になった下を通過するときは、落石に注意しよう。
 このような場所では決して休憩しないことだ。
 息が苦しいのなら、その手前で休憩を取り、息を整えてから一気に通過することだ。

 唐松岳頂上山荘で、景色は一変する。
 天気が良ければ、正面に剱岳がでんと構えていることだろう。
 左には槍保高、眼下は深い黒部峡谷だ。
 唐松に限らず、大山脈の主脈上に登った醍醐味は、ここにあるかと思う。

 唐松岳山頂は、目と鼻の先だ。
 ザックを背負わずに往復している人も目立つが、これらの人たちのほとんどは山荘に宿泊する人だ。
 ザックの中は重要なものがあるので、日帰りの人は全部持って登るべきだ。

 今までの連続の登りから解放され、一旦緩い下りとなり、ほんの少しの登りで山頂に着く。
 今度は不帰の嶮から白馬岳方面が良く見える。
 今来た東側を見ると、松川の谷がバサッと切れており、いつでも豊富な雪渓が見られる。

 天気が良いシーズン中なら、山頂は相当な混雑となる。
 人ごみが苦手な人は、少し不帰の嶮よりに下ったところで昼食にしてもいいだろう。
 大した平地はなく、絶壁を見ながら食べることになるが、人通りはめっきり減る。


 更に時間が余り、ちょっとしたガレ場でも自信のある人ならば、不帰の嶮をもう少し歩くのもいい。
 一番唐松岳に近い不帰の嶮第V峰は、山頂の西側を巻いていく。
 少し登り返して第U峰南峰に着き、続いて第U峰北峰に着く。
 第U峰北峰から第T峰までは、それまでと打って変わり、とてつもなく難所になるので、絶対に勧められない。


 帰りは唐松岳頂上山荘と八方池付近を除き、すべて下りだ。
 唐松岳頂上山荘を出たら、ガレ場の手前で登ってくる人がいないか、注意をしよう。
 できればガレ場の中でのすれ違いは避けたい。
 人が見えたら、面倒でもガレ場を通り過ぎるまで待った方が安全だ。

 姫川に沿う細長い盆地を見ながら下る。
 稲の借り入れの時期は特にいい。

 八方尾根の後半戦、下の樺を過ぎたころから、岩が蛇紋岩になる。
 この辺になると人が多くなるので、油断しがちだが、雨の後などやたら滑ることがあるので、丁寧に歩きたい。

 天候や体調が急変した場合、予定の時刻を超過してしまった場合は、迷わず唐松岳頂上山荘に泊まることにしよう。
 また、グラードリフト乗り場までは行ったが、リフトが止まっていたならば、八方池山荘に泊まらせてもらおう。
 どうしてもその日に下山したければ、リフト2本分を黒菱まで歩くことはできる。
 ここでタクシーを呼べばいい。
 

あくまでも参考:五竜岳日帰り登山

 健脚を自認する人の中には、後立山連峰のマッチョ、五竜岳まで日帰りで行きたいと思っている人もいるだろう。
 その人たちは、時期が限定されるが、アルペンラインで6時発の始発ゴンドラに乗ってほしい。
 それでも日帰りに挑戦できる目安は、グラードリフト終点から唐松岳頂上山荘まで2時間を切ることだ。
 5時半のゴンドラがない時期は、黒菱ラインで6時半の始発リフトに乗るか、黒菱平から凶暴な牡牛の横を通って牧場を徒歩で登ることになる。
 何と言っても、唐松岳頂上山荘から五竜岳山頂までは、グラードリフト終点から頂上山荘までの所要時間よりも長い。
 しかも、牛首の難所が下り基調になるのがやっかいだ。
 ガイドブックや登山地図では、おおむね、簡単な八方尾根の所要時間は長めに、難所が続く唐松岳頂上山荘から五竜岳までは短めに書かれている気がする。
 特に五竜山荘から五竜岳頂上まで登りが1時間と書いてあるものが多いが、ここを1時間でこなせる人はかなりの健脚だ。
 それに加え、このコースもそれなりの数の登山者がいて、難所の牛首越えの鎖場では、八方尾根以上に待つことがある。

 唐松岳頂上山荘から五竜方面の道は、それまでと比べると、極端に狭くなる。
 山荘からすぐ近くのピークに向かって歩く。
 この時点でストックはしまっておいた方がいい。
 ピークに近づいてもその先が見えない。
 初めての人は、ジェットコースターのピークに近づいたような緊張した気配が漂うところだ。

 ピーク直後から難所が始まる。
 ここまで来たのだから、腹を据えて歩くことにしよう。
 それが嫌なら戻るしかない。
 難所は30分はかかると見ておこう。
 3点支持を守り、丁寧に、怖がらず、落ち着いて歩けば、岩が濡れていない限り問題ないだろう。
 一番怖いのはすれ違いの時なので、鎖場で向こう側が見えない時は声を掛けてから渡るようにしよう。
 鎖場といっても、高尾評論の場合はここは一切鎖を持たず、適当な岩だけをつかんで下る。
 といっても鎖が必要ないわけではない。
 トラバースの場合、鎖が付いている場所の1mくらい下に足を置くと、ちょうどいい。

 白い砂が見え、ジグザグの道を下るようになれば、難所も終わりだ。
 ただ、それから白岳までの登りが長い。
 白岳の長い登りを登りきったところで、持ち時間の40%以上を使い切ってしまっていれば、五竜岳を諦め、遠見尾根を下ることになる。
 この遠見尾根は、八方尾根から想像するよりもずっと長い。 

 五竜山荘からは気を取り直し、長い坂を登っていく。
 途中からは、またストックをしまい、岩場を手を使って登る必要がある。

 五竜岳山頂へ立てば、鹿島槍の双耳峰はすぐ目の前だ。
 ただ、ここへは八峰キレットと言う牛首越えよりもはるかに難しいコースとなる。

 五竜岳から五竜山荘を通り、白岳への登りとなる。
 ガイドブックでは遠見尾根を下るように書かれているが、この尾根は非常に長く、牛首越え+八方尾根で帰っても、所要時間はほとんど変わらないのが現実だ。
 牛首越えは今度は登り基調となるので、体力さえ残っていれば、来た道よりも楽に感じるだろう。
 ただ、疲れがでているので、気力と集中力だけは必要だ。
 一方、遠見尾根終点からの白馬五竜テレキャビンは親切で、途中で遅れる旨の電話をすると、
 ある程度は待っていてくれる。









posted by 高尾評論 at 19:20| 東京 ☀| Comment(0) | 高尾以外 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月06日

雨の高尾

 初めての人なら、高尾は晴れているに越したことはないだろう。
 そうは言っても、雨の日にも結構人が歩いている。
 ハイカーに限らず、人間は楽観的にできているものだ。
 降水確率が出ていても、自分が山に行くときは、どうしても低く見積もってしまう。

 本当は、高尾といえども山だから、八王子市内の天気予報よりも降水確率は高くなるはずだ。
 もし高尾山中に登るのなら、八王子市、相模原市緑区、あきる野市の天気予報を調べ、そのうちの一番悪い天気予報を採用するくらいがいいだろう。
 陣馬山よりも北や西に行くのなら、これに上野原市、檜原村の天気予報を追加し、5点の中で一番悪いものを基準にするくらいがいい。

 ケーブルを使って、とりあえず薬王院までということで、雨対策を全くしないのは良くない。
 気候と天気さえよければ、スニーカーとジーンズで陣馬高尾を全部縦走しても、全く問題ないことが多い。
 しかし雨が強い時、たとえ霞台から薬王院まで往復30分程度を歩くのでも、この格好ならば不便この上ないだろう。

 まず、高尾山中を歩いている人で気になるのは、傘を差している人の多さだ。
 山道で傘を差すのは危険なことは確かだ。

 危険ですぐに思いつくのは、片手がふさがっているから、転んだ時に手を付けないことだろう。
 確かにそうだ。
 だから、雨具がかさしかない場合は、転ばないよう、普段よりも歩幅を小さくとり、丁寧に歩く必要がある。
 といってもむやみに怖がる必要はない。
 怖がると腰が引け、よけい滑りやすくなる。
 また、肩に力が入っていると、滑った時、とっさの立て直しができなくなる。
 歩幅を小さくとるのは、体のブレを最小限に抑えることで、安定性を高めるためだ。

 もうひとつ危ないのが、すれ違いの時だ。
 傘がなければ問題なくすれ違いができる道でも、お互いが傘を差したまますれ違おうとすると、思わぬアクシデントが起こる。
 すれ違う相手に遠慮して、急いでその場を通り過ぎようとしたり、路肩に寄りすぎたりすることがよくある。

 では、雨具がなくて、傘も差さないとどうなるか。
 濡れてもたかが数十分だという考えもあるだろう。
 しかし、雨に濡れる時間は数十分でも、その後濡れた服のままで、数時間は過ごすことになる。
 場合によっては急速に体温が奪われ、低体温症にもなりかねない。

 やはり雨具を身に着けて登るのが無難だろう。
 それも百円カッパは、夏の高尾など、暑いし蒸れ、とても着られたものではない。
 できればゴアテックスの薄手の上下セパレートがほしい。
 上下合わせても重さはペットボトル1本以下、容積はペットボトル2本以下だ。
 正規に買えば目玉が飛び出すような値段かも知れないが、根気強く探せばトップが1万以下、ボトムが4千円以下で買える。
 トップはフードさえ被らなければ、結構おしゃれに着られる。
 防寒用にもいいだろう。

 雨は普通、歓迎されるものではないが、ちゃんとした装備をするのならば、雨の高尾も悪くない。
 山に霧はつきものだが、高尾のようにごく低い山では、なかなか霧に覆われることはない。
 谷間が霧に包まれ、その上に稜線が顔を出している高尾は、晴れた日よりずっと奥深く見える。
 そんな日は、無理をして遠くへまで足を延ばさなくても、高尾山中だけで十分深山へ来た感じがする。

 高尾評論が雨の日に高尾山中を歩いてきた時、分かったのは、以下のことだ。

1.尾根コース、沢沿いコース、斜面のコースに係らず、大量の雨が降っている時はどこも登山道が川状態になる。

2.稲荷山尾根、病院前コースは、傾斜は急だが、うまい具合に安定した岩があり、意外と滑りにくい。

3.その逆に滑りやすかったのが、4号路。
  特に、すれ違いの際、少し山側に寄っただけで、ズルッと行くことがある。
  谷に落ちたらかなりの事故になる。

4.1号路の舗装された下りも、歩き方が悪いとズルッと行く。
  尻餅をつくと痛い。

5.3号路のどんぐりの看板から2号路分岐までは、道が狭く、特に雨の日はすれ違いが困難な個所がある。

6.雷が鳴っているとき、稲荷山尾根、病院コースは避けるべし。
posted by 高尾評論 at 20:38| 東京 ☁| Comment(0) | 悪条件下高尾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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